沓掛時次郎
合わぬ辻褄 無理矢理合わせ
着けなきゃならねえ おとしまえ
野暮な渡世の 罪ほろぼしに
仇を情けの 子連れ旅
…いいってことよ
まかせておきな
おとこ 沓掛時次郎
三蔵さん、やくざ渡世の因果な掟、一宿一飯の恩義から、
恨みもつらみも無え、おめえさんを刃にかけた時次郎は、
やくざにホトホト愛想が尽きやした。
おめえさんが身重のかみさんと、幼い坊やを残して、
あの世へは未練が残って行けなかろう。
逆さま事じゃァござんすが、及ばずながら二人りゃあ、
命に代えてもこの沓掛が引き受けた。
三蔵さん、安心して成仏しておくんなさい。
そのまま母子と時次郎、月の武蔵を一筋に
今宵、塒(ねぐら)も中山道…
二月、三月と旅の空、見る影もなく落ちぶれて、
せめて坊やに握り飯、身重に玉子の一つでも、
買ってやりたいばっかりに、人の軒端や町々を
小諸出て見よ 浅間の山に
今朝も煙が 三筋立つ
時さん、去年の秋、下総を出てから今日までの旅空でも
どうという仲ではなく
流しまでして、私たち母子の面倒を見てくれた
私は、あなたの親身に手を合わせています。
足を洗って堅気になって、やれ嬉しやも束の間で、
生まれて来る子供のためにもと、一両の礼金欲しさに
又もやくざに逆戻り、命をかけて下さった…
時さん、堪忍しておくんなさい…
赤ん坊は、赤ん坊は、死んで生まれてきました
私は、もう…時さんが帰ってくれるまで待つ力が無い。
時さん…元をただせば仇同士。
所詮、不縁の仲だけど…
もし出来る事なら、雲の陰でも、地の底へでも、
そっと二人で住みたかった…
時さん、私は…私はあなたが好きでした。
でも時さん…
いくら好きでも やくざの仁義(おきて)
この世じゃ 世間が許さない
あの世じゃ 義理が添わせない
せめてあの世へ 行く前に
燃えて消えても 命をかけりゃ
女冥利に つきましょう
お絹さんッ、何てえこッた
一両ありゃァ太郎坊に、うめえ物が喰わしてやれる
生まれてくる子供にも、新しい産衣が買ってやれる
縁のうすい母と子が、せめて一両あったなら、
何とかここは乗り切れる…
そればっかりを楽しみに、
やっと喧嘩場から帰って来たのに
おそかった… おそかった
お絹さんッ、俺もお前が好きだった
赤い紙縒(こより)で 結んだ長脇差(どす)を
二度とは抜かぬと 決めたのに
小諸馬子唄 浅間の煙
これが見おさめ 聞きおさめ
…いいってことよ
まかせておきな
おとこ 沓掛時次郎
さ、太郎坊、その小せえ白い箱を、お前の胸に下げるんだ
お前も小せえけど、
おッ母ァもこんなに小さくなってしまった
これから先きァ、お絹さんの故郷へ帰って、
鋤鍬持って暮らそうよ…
さ、行こう、泣くんじゃねえ
あの空を見な
浅間山が、又、火を吹いてらァ…
着けなきゃならねえ おとしまえ
野暮な渡世の 罪ほろぼしに
仇を情けの 子連れ旅
…いいってことよ
まかせておきな
おとこ 沓掛時次郎
三蔵さん、やくざ渡世の因果な掟、一宿一飯の恩義から、
恨みもつらみも無え、おめえさんを刃にかけた時次郎は、
やくざにホトホト愛想が尽きやした。
おめえさんが身重のかみさんと、幼い坊やを残して、
あの世へは未練が残って行けなかろう。
逆さま事じゃァござんすが、及ばずながら二人りゃあ、
命に代えてもこの沓掛が引き受けた。
三蔵さん、安心して成仏しておくんなさい。
そのまま母子と時次郎、月の武蔵を一筋に
今宵、塒(ねぐら)も中山道…
二月、三月と旅の空、見る影もなく落ちぶれて、
せめて坊やに握り飯、身重に玉子の一つでも、
買ってやりたいばっかりに、人の軒端や町々を
小諸出て見よ 浅間の山に
今朝も煙が 三筋立つ
時さん、去年の秋、下総を出てから今日までの旅空でも
どうという仲ではなく
流しまでして、私たち母子の面倒を見てくれた
私は、あなたの親身に手を合わせています。
足を洗って堅気になって、やれ嬉しやも束の間で、
生まれて来る子供のためにもと、一両の礼金欲しさに
又もやくざに逆戻り、命をかけて下さった…
時さん、堪忍しておくんなさい…
赤ん坊は、赤ん坊は、死んで生まれてきました
私は、もう…時さんが帰ってくれるまで待つ力が無い。
時さん…元をただせば仇同士。
所詮、不縁の仲だけど…
もし出来る事なら、雲の陰でも、地の底へでも、
そっと二人で住みたかった…
時さん、私は…私はあなたが好きでした。
でも時さん…
いくら好きでも やくざの仁義(おきて)
この世じゃ 世間が許さない
あの世じゃ 義理が添わせない
せめてあの世へ 行く前に
燃えて消えても 命をかけりゃ
女冥利に つきましょう
お絹さんッ、何てえこッた
一両ありゃァ太郎坊に、うめえ物が喰わしてやれる
生まれてくる子供にも、新しい産衣が買ってやれる
縁のうすい母と子が、せめて一両あったなら、
何とかここは乗り切れる…
そればっかりを楽しみに、
やっと喧嘩場から帰って来たのに
おそかった… おそかった
お絹さんッ、俺もお前が好きだった
赤い紙縒(こより)で 結んだ長脇差(どす)を
二度とは抜かぬと 決めたのに
小諸馬子唄 浅間の煙
これが見おさめ 聞きおさめ
…いいってことよ
まかせておきな
おとこ 沓掛時次郎
さ、太郎坊、その小せえ白い箱を、お前の胸に下げるんだ
お前も小せえけど、
おッ母ァもこんなに小さくなってしまった
これから先きァ、お絹さんの故郷へ帰って、
鋤鍬持って暮らそうよ…
さ、行こう、泣くんじゃねえ
あの空を見な
浅間山が、又、火を吹いてらァ…
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