渇いた街

なまり色した人気のない海に
いくすじもに走る光をみた事があるか?
白樺にふりそそぐ三月の紫の雨を?
息をのむ風景に あの日二人はいたのに

かよわぬ血の音を今夜お前は聞いている
寒けが身体をつきぬけるのを感じながら
生まれなかった生命 二人互いを責め
打ちのめす夜更けに眠れないまま横たわる

渇いた街を うるおす雨が降る
すりへっていく愛を見殺しにするものか
渇いた心 うるおす雨が降る
抱いてくれ 信じようとしない口づけでもいいから

自分を見失い街をさまよい歩いた
お前がいうようには俺は変われはしない
幸せでいてほしい 俺にはできなかったから
そんなたわ言を俺に吐かせたいのかい

渇いた街を うるおす雨が降る
すりへっていく愛を見殺しにするものか
渇いた心 うるおす雨が降る
抱きしめて 信じようとしない口づけでも
いいから

窓に映る顔に見覚えがあるのなら
その目でしっかりと俺をとらえてくれ
渇いた街を うるおす雨が降る
すりへっていく愛を見殺しにするものか
渇いた叫び うるおす雨が降る
はなさないで 信じようとしない口づけでも
いいから
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