さよならひとつ

じいじと俺を呼ぶ 笑顔がまぶしい
小ちゃなお手々伸ばして 抱っこをせがんだ
あのね奏太くんの ママが小ちゃい時には
早く大きくなれ いつも思ってたのに
奏太くん君はこのまま 大きくならないで

じいじ今日は一緒に 寝てあげるからね
お布団にやって来ては うれしい頬ずり
奏太くんの寝顔 思わず見とれてたら
幼いあの頃の ママにそっくりなんだよ
悲しくないのに涙が あふれたおかしいね

奏太くんいつまでも そばに居たいけど
二十歳になった君と 俺は会えるかな
お手々つなぎながら 駅まで歩いてきた
ここでお別れだね また来てねバイバイ
去りゆく母と子の背中 いつまでも見ていた
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