もう二度と

夏の日の影 綾を織りなす
金色に暮れる海よ

この時刻には きみと数えた
ひきあげる白い帆影 鳥のよう

もう二度と 誰かのもとへ
きみをかえしはしないと

つぶやいてみる 明日は別れて
ぬくもりは夢にさえも見ないのに

もう二度と 乾いた街へ
きみをかえしはしないと

カーテンをひく 燈台の灯が
遠く帳の彼方へつきささる
もう二度と来ない日よ
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