一生忘れられない恋をした

君の中に出した僕の精液も
君のために使った、お金も時間も思いも全部
全部返して
ねえ
全部返して

待っていた座っていたいつもの公園で君を待っていた
春の風、君を運んできて
夏の青い日に君と会った

もうどうしようもないくらい
君の事を好きになった
春、夏

触れ合って、指先
分かりあった、互いに
長い黒髪、
束ねた香りは僕の胸を掴んで離さない
その癖して独り言みたいに小さな声で呟いた
“じゃあね”

って
忘れられない恋を君にもらった春、夏
飲み過ぎて忘れた誕生日も
帰り道静かに降った雪も
なんか寂しかった、秋、冬
僕のこれからの一生を全部君の為に使って
幸せにするなんて言葉を君の為に使ってみたかった
でも、もう、遅いんだね

やっぱ、全部返さなくっていい
やっぱ、全部君に持ってて欲しい
精液もお金も言葉も思いもその他諸々
色褪せて行ってもちゃんと持っとけ

きっとさ
僕の人生最後に思い出すのは君だ
言おうと思っていた、言えなかった
あの言葉を思い出す

僕のこれからの一生を全部君の為に使って
幸せにするなんて言葉を君の為に使ってみたかった
でも、もう、遅いんだね
でも、まだ、君が好きだ
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