静夜行

宵に華ひらき 紅く 闇染めて
街に掛かる灯は ゆらり 酔い痴れた

あてもないままに 独り 彷徨える
ひとけない路に ふらり 逃げようか

のさばる声を置き去りに 外へと 先へと 歩んで
広がる冬の荒れ野には 風なく 音もなく 月だけ

行けども 行けども 止め処なく
溢るるは この心 ひとつでしょう
遠ざかり 解き放ち 高鳴る胸は
喧騒に 消えかけた 導だ

今宵はどこを目指す?

飛び交う言葉は 淡い うたかたで
戯れ合う笑顔に くらり 酔い飽きた

寄る辺ないままに 独り 彷徨える
ひとけない夜に ひらり 逃げようか

塞がる息を吐き出して 上へと 果てへと 歌って
震える星の瞬きが 声なく 音もなく 聴くだけ

鳴けども 鳴けども 止め処なく
溢るるは この心 ひとつでしょう
寒空に 冴え渡り 高鳴る歌は
喧騒に 消えかけた 導だ

今宵はどこを目指す?
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