みにくいままのあひるの子

あの物語は
何て言って終わるんだっけ

子供の頃 ママが読んでくれた
絵本のプリンセスは
心も 姿だって
すごくきれいだった

清く正しく 生きていくたびに
傷だらけになったの
なのに まだ
見捨てられないわ

私の中 ずっと眠っている
小さい女の子だけには
みにくいままのあひるでも
信じていたら いつか空を飛べる
夢を見せてあげたい
この物語が
終わるまでは

押しつぶされそうになったとき
誰かが 見守っていて
魔法をかけてくれることだって
なかったけど

私は私が 流した涙の
数を知っているから
一番 似合うドレスを着て躍るわ

私の中 ずっと微笑んでる
小さい女の子だけには
泡になって 消えてくような
きれいで悲しい最後なんていらない

ねぇ 不思議の国 誘ううさぎもいなかった
星へ願っても 届かなくて
毒をかじったように 苦しくても
この足で立って
ここまで来たんだ

真実の愛は
ここにいるわ

白馬に乗った王子様は
その美しさを知らないの
湖をもがいて 進んでく
絵本の外の
お姫さまのお話

微笑んで 眠っている
小さい女の子だけには
みにくくったって 遠くまで
輝く空を 羽ばたかせてあげる
この物語は
ハッピーエンドって決まってるから
×