あのころのきみがいた
久しぶりにあけた
古いアルバムの中
おさなげなあごの線
はりつめた糸のような
まなざしで ぼくを見る
こんなにも少女だった
せつないほどきみは 夢に生きた
あれから時が苗木のきみを 大きな樹へと育てたね
枝をひろげて 大地を抱きしめる 緑 きみ

ガラスの靴をぬいで
ガラスの心をぬいで
裸足のきみが笑う
あのころのきみのような
傷つく魂を 今守って
きみの両手が作る木陰に 小鳥たち憩いまどろむ
やさしく強く すべてを抱きしめる 緑 きみ

長い月日が苗木のきみを 大きな樹へと育てたね
枝をひろげて すべてを抱きしめる 緑 きみ
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