心溶かして

夕暮れに染まる 海を渡り
風が頬をくすぐる
君のいない街

読みかえしては 涙に暮れる
心 溶かした 言葉
ありふれた 手紙

オレンジのテーブルで
あたたかいコーヒーを
囲んだ幸せな日々も

絡んだ指に伝う
心地よい ぬくもりも
好きだったのよ とても

夕暮れの雨 真夏の匂い
君と初めて会った
あの日のようです

変わっていく横顔
すれ違う影ふたつ
不安げに揺れていただけ

笑った顔の君も
てのひらのやすらぎも
こぼれ落ちて 消えた

夕暮れの雨 真夏の匂い
幾度季節めぐっても
遠い夏の日に 君にもらった
確かな愛の歌
今もきこえてる
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