真昼の空白

予定も無くて寝過ぎた正午
何処か行くには少し遅くて
何となくつけたテレビの政治のニュースに興味も湧かないし

まだ残っていると思っていた
日々の積み重ねも
少しずつ貪ったせいで
空になっていた冷凍庫

描いた普通が遠のくばかり
思い返せばずっとそうだった
失った君との日々だって
気付いた時にはもう遅いよ

片手間に済ませた空腹の分だけ
無くした昨日寝る前に考えたあれやこれ
萎れた花瓶
水をやっていたのはいつも君だったな
居なくなるなら思い出ごと忘れる程跡形もなく持って行ってよ

描いた普通が遠のくばかり
思い返せばずっとそうだった
失った君との日々だって
気付いた時にはもう

悲しい夢から覚めるように
何事も無かったかのように
すり減った心分だけ
優しさに変えて
これで良かったと眠りにつくために
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