wani no kuchi

大きな大きないびき
怯えてそれを聞いた哀れな日々
わたしたちはいつだって無力だ
なにより臆病な動物だ
半径1メートルの舞台で
鍵盤叩き歌を歌おう
時に相槌を打つように
時に心許さないために

ぬるま湯浸かるの今日で終わり
つまりわたしたちちょうどいい
こんなテンションもうつまんねえよ
なんて枕濡らした午前2時
ここは大きな大きな口の中
いつか骨と肉は砕かれる
それでも笑っていよう
この歌も一緒に飲み込んでおくれよ

死にたくない
死にたくないそれは当然のことだ
きみの口の中で寝てしまいそうだ
そんなわたしのそばにいてお話をしてくれるのは
わたしのこと食べてみたいんでしょ?

それが許されるのは子どもだけ
だけど許されたことあったっけ
エバーグリーンの響きに騙され
また人がいなくなった夕暮れ
すべり台のてっぺんで叫ぼう
1番をとって孤独になろう
王様に憧れた哀れで
愚かなわたしから目をそらすな

天気の良い休日は
よく食べよく飲みよく笑おう
ベッドに入るその前に
祈るための歌を歌おう
この世界はワニの口
鋭い歯が並んでいる
この世界はワニの口
喉の奥には底がない

全て掴むつもりで広げた
わたしの小さな手のひらを
ポケットの中で握り込んで
ケツイがそこからみなぎった

死にたくない
死にたくないそれは当然のことだ
きみの口の中で寝てしまいそうだ
そんなわたしのそばに居てお話をしてくれるのは
わたしのこと食べてみたいんでしょ?

死にたくない
死にたくないそれは当然のことだ
きみの口の中で寝てしまいそうだ
そんなわたしのそばにいてお話をしてくれるのは
わたしのこと食べてみたいんでしょ?
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