たび

冬の匂いにいつかのひきだしがあく
埃かぶった大切な思い出たち

錆びついたドア かじかむ手で
今そっと そっと 確かめる

さよならの代わりを探す旅に
思い出の鞄は重すぎるね

もう一度 わたしを迎えにゆこう

窓の景色が少しずつ色を変えた
わたしひとりがおいてけぼりな気がして

夢のつづき 描くこと 恐れてた
でもきみと、きみとなら

さよならの代わりを探す度に
いつまでも変わらない願いを知る
「しあわせでいてくれますように」と

当たり前のことが 塗り潰されていく
いやだもうやめだ
ああ、そうだ わたし このままじゃ嫌なんだ

さよならの代わりを探しにゆこう
あてのない旅路を共にゆこう

もう一度 願いを叶えにゆくの

見つけたの わたしが生きてく場所を
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