メトロノーム

新しい街の歩き方にいつまでも慣れず
無理やりスキップするような日々だ
落とした光と波の音もない
頭の中で叫び声がする

遠い喧騒 水流 メトロノーム

人の痛みを解った気になってた
でも主人公にもなれないまま
淡い幻想
アラートが鳴り止むその前に
暗がりから抜け出そうとしてる

君の声をずっと待っている
軽い言葉でいい
記憶に名前をつけよう
地球儀乗っかって
未来はいらないならずっと
ねぇ今隣にいて
澱んでその向こうへ行こうとして

灰色の空 誰もいない街角に
赤茶けた 壊れかけの軽量鉄骨
僕は知らなかった こんな風景も
見慣れた日常になること

「どうして触れそうだった手を振り払ってしまうの?」
怖かった 何一つ変われないことが
そのままでいられたのなら
君と居ればよかったなんて

今さらだね
薄情者と呼ばれたっていい
もう全部忘れてしまうのなら
今ここに書き留めておこう
世界のはじっこに 放り出された僕だけど

君の声をずっと待っている
軽い言葉でいい
記憶に名前をつけよう
地球儀乗っかって
未来はいらないならずっと
ねぇ今隣にいて
澱んでその向こうへ行こうとして
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