雨の影法師

雨の酒場で 耳にする
うしろ髪ひく おまえの噂
腹におさめた 笑いもどこへ
酔って切ない 手酌酒

十にひとつの 思いやり
十を越えての 不義理の多さ
バカな奴にも 面子はあって
なんで今さら 逢えるやら

青い落ち葉の 散りいそぎ
春を無駄には しないでおくれ
しずく払って 駆け出す露地に
肩も寂しい 影法師
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