望郷竜飛崎

津軽の海峡の 風雪が
体まるごと 凍らせる
あれは三味線の音 じょんから節か
それともお袋 呼ぶ声か
唸る荒ぶる 未練の岬
なみだで詫びてる 親不孝
望郷竜飛崎

津軽に響く 哭き唄が
腹の芯まで 沁みてくる
ねぶた祭りの 思い出遥か
一年一度の 便りなし
夢で帰ろか 面影抱いて
会いたい会えない 人ばかり
望郷竜飛崎

津軽荒磯 海鳥が
波に煽られ 舞い上がる
幻想か現実か 津軽の冬よ
無口な親父の にごり酒
酔えば十八番の のど鳴る頃か
吹雪の向こうの 春何処
望郷竜飛崎
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