周回軌道列車

時計の針はただの目印さ
ずっと刻んでいたのは僕の方だろ
いつまで狂ったコンパスを
大事そうに握りしめているんだ

線路を軸に半回転
旅の途中に雨が見え隠れ
銀河鉄道から雲を切り裂いて向かうよ

公転周期を少しだけ越えて
君の元へ迎えに行くよ
話し足りないや
情けないな僕はまた
君のこと聞いてあげられなかったな

急行電車乗り換えて
波の間に君が見え隠れ
時間の流れから僕を切り離して願うよ

愛されたいのも 愛していたいのも
全て本当のことなんだよ
嘘はつけないや
やるせないな僕はまた
君のこと傷つけてしまったみたいだ

理由がないことも
意味をもたない日も
振り返っていたら
何かに置いていかれる気がした
時計もコンパスも動かないまま最後に示していた
初めからわかっていた

公転周期を少しだけ越えて
君の元へ迎えに行くよ
話し足りないや
情けないな僕はまた
君のこと聞いてあげられなかったな

周回速度を再び早めて
君の街を見下ろした今なら
伝えられそうだ
声が届かなくても
僕たちは何度も巡り会うから
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