ゆう5時

「正しさってなんだ?」と真面目な 顔して君が言う
正義を信じていくほどに 自分を攻めるんだろう

壁にかかる 円盤の針が
交差して 離れ離れ いまを刻む

ゆう5時

ららら
と、口ずさむ

会話がとまる
空白はまる
ちょっと余る
自由さがある

だいたい ゆう5時
だいたい 夕焼け 今日が溶けゆく トロリと徐々に

これから街に 灯ともり

陽の長さ 季節違えば
あしたを想像する一番 いい時間 ゆう5時

太陽照る 馴染みの海
冷えた氷 舌でほどく
波風立たず 時を忘れ

爪先まで 風通しよく

この島の先へ サンセット 目にやきつけに
急にあたりの声 サイレンス 鳴り止んで

この曖昧な 色した空 またあしたの 出来事も
覆い尽くす ゆっくりと 隠れながら 沈んで こう言う
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