夏のたより

髪を洗った夕暮
チリリン 風鈴なった
夕べとどいた手紙は
母の細い文字

ごめんなさいね このごろ
返事書けずにいたの
母に言えない悩みに
心はゆらめいてる

私恋してます
そして迷ってます
誰にうちあけよう
こんなせつない胸

ゆらりゆらり つのる思い
はかない黄昏
映す月見草

一人暮らしを案じる
母のまなざしさえも
心配性ねと笑った
あの日が胸にいたい

私恋してます
そして迷ってます
一人唇かんで
空を見上げてます

ゆらりゆらり 夏の風に
はかない黄昏
映す月見草
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