午后の休息

揺れる椅子の中に
身をあずけたまま
薄く目を落とす睫に
白い夏が踊る
私は抜殻
ああ、午后の陽に溶かされるままに

忍ぶ誘いの手も
心瑕璃張り
街のざわめきも忘れて
羽音耳の傍で
優しく歌って
ああ、午后の日は長く静かに

風が立ち始めて
そっと揺り起こし
かすかな吐息を盗んだ
夢が掻き消された
虚な私に
ああ、残る陽は長く静かに
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