Retriever

拳を上げろ いばらの路で
声を荒げて 優越に酔う
“これこそ正義” “右向け右”と
命ずる姿 愚かと知らず

情けを振りかざし
夢幻(むげん)の如く 貪る

あぁ 溢れる光が 虚像と化しても
失うものは無い
掴み取れ 憂き世で踊る未来を
焼きついた記憶に 真実だと思わせればいい

透過されゆく 時流の狭間で
遠く聞こえる 懐かしき声
全て注いで この身を焦がせ
信じるものを 奪いとるまで

曝け出せ 退廃を 愚の骨頂こそ美徳

あぁ 未熟な願いは夜に輝く
戯言で飾って
終わりなく続けば 朽ち果てようと
貴女が喜ぶ 不埒な声闇に沈めよ

あぁ 未熟な願いは夜に輝く
戯言で謳って
終わりなく続けば 朽ち果てようと
満たされた世界よ そして朝の陽へと堕ちよう
×