幾望

どっかの部活中 鳴り響いた
空気をつん裂くようなタイマーの音は
太陽が沈んでいく速度までも 支配しているみたいだ
過ぎゆく日々に身を任せて 教室に居たって何にもならない
ゆらり暗くなる景色に 光一つだけハッとしてしまった
禁止のフェンスをスカートで乗り越えて
紙きれ一つを握りしめた手で
誰か見てたら大ごとだろうか 見てればいいさ
夜が光る意味を知らない意味を知りたい から見上げるのです
泣いてしまうのかもしれない だけど知りたい
月は導きですか?嘘つきですか?

時間の問題だ 風にのせて
既にざわついた声がしてる
片手でクシャってしたそれは 白のままの希望
だけど こっそり書いてた言葉たちがあるでしょ
消しゴムでいつでも消せる決断で
これが夢だと言ってもいいかな? いいんだよ、光は
最初からあったかもしれない 雲の隙間に 青色の空に
やっと出会えた今がまさに 美しい時
強く ドアが開いた

きっと皆未完成だ たった一欠片だ いつかは満ちていく時を待っている
想像ができてしまったなら あとは現実にするだけだ

夜でよかったかもしれない(から出会えたのです)
この手を伸ばす先を知りたい
『さあ、幾望の月夜に唄え!』 『唄え!』
夜が光る意味を知らない意味を知りたい から見上げるのです
泣いてしまうのかもしれない だけど知りたい
月は... 月は... 月は... 君は...
導きですか?嘘つきですか?届いてますか?
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