漂流教室

家(うち)へ帰ろう 帰ろう帰ろう
もうさんざん遊びすぎて
あんまり遠くへ来すぎたから
家へ帰ろう 家へ帰ろう
いつか君がママになったら僕はきっと君を訪ねるよ
君はいっぱいごちそうだしてくれるよ
そして君は おいしい?ってきく
僕の好み知っているから
傍(そば)で仔猫が気持ち良さそうに寝そべっているよ
やがてにぎやかなパーティ終り
君は 又来てねっ て云うだろう
そして君と別れて僕は僕の家へといそぐ
僕の家では誰が僕を待っているのだろう
帰ろう

「僕達はもう家へなんか帰れないんだ」
「なぜだっ!」
「だってここは未来の世界だとわかったじゃないか!ほら
どこを見てもさばくのほかにはなんにもないじゃないか!」
「でも何か方法が見つかるかも知れない。もっとよく考えるのよ!」
「むだだっ」
「それより食料問題の方がせっぱつまているぞ!」
「みんなおちついてよ!さわいだってなんにもならないわ!
そうよ 目的をはっきりさせなきゃ!
私達の合いことばは「ただいま」でしょう」

家(うち)へ帰ろう 帰ろう帰ろう
楽しいことがありすぎて
日暮れたことに気付かなかったから
家へ帰ろう 家へ帰ろう
いつか僕が旅に出たら僕はきっと君に手紙を書くよ
そしたら君は洗たく物を投げ出し
声を出して読むだろう
僕にふだん話しかけるみたいに
そばで坊やが何も知らずに笑っているよ
やがて夜空に星が出て君はおやすみって見上げる
そして旅が終って僕は僕の家へといそぐ
僕の家では誰が僕を待っているのだろう
帰ろう
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