赤い燈台

かもめ群がる 防波堤の先には
胴長ふとっちょの 赤燈台
波しぶきあびて あなたと走れば
かもめがいちどに 翔びたつよ

見ているつもりが 見られてるようで
とてもとても 恥かしいんです

知人町の あけっぱなしの玄関で
耳の遠い おばあさん
幾歳月も おんなじところで
遠い霧笛を 聞いてきた

潮の香りに 洗われた顔が
とてもとても やさしいんです

カメラをむける 私は旅人
カメラにむかって おばあさん
しわの深い 顔でにっこり
とても懐しく 笑うんです

おふたりさん けんかしても
時がたてば 時がたてば
楽しくなるよ

見ているつもりが 見られてるようで
とてもとても 恥かしいんです
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