なみだ唄

夕焼け空見て 泣いていた
あれは十五の 寒い春
今日も涙が 夕陽に染まる
郷里(くに)を離れた この身には
心に沁みる 子守唄
母に会いたい夜ばかり

高嶺の花でも 野の花も
陰に咲いても 花は花
母の励ます 便りを胸に
今日も堪えた 目に涙
優しさ恋し 黄昏(たそがれ)は
ひとり寂しい 離れ雲

都の水にも いつか慣れ
夜の切なさ 越えてきた
明日の光を 夢見て一人
今日も舞台の 花と咲く
心でいつも 手を合わせ
母に捧げる なみだ唄
×