海鳥の宿

別れるしかない 恋ならば
憎まれ役は 俺でいい
女がひとりに 男がふたり
惚れてる方が 身を引くものさ
泣くな 泣くな こんな俺より
優しい男(やつ)と 生きろ
海鳥唄う 別れ唄

紅さえ引けない 港じゃよ
綺麗な顔が 台無しさ
はずした指輪の 真白い痕に
責められるのさ 尽くしてくれた
捨てな 捨てな こんな酔いどれ
自分のために 生きろ
隠した荷物の 小ささよ

ボトルを揺らせば 金の海
溺れるほどに 飲めばいい
つぶれたふりして 背中で聞いた
足音さえも 愛しい女
行くな 行くな 噛んだくちびる
こころは深く 裂けて
流れる涙は 赤い血よ
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