帰らざる日々

靴音が もしも
あなたの靴音が
突然消えてしまったら
ふりかえってごらんなさい

とざされた部屋の
小さな陽だまり
ガラスの壁が
落ちてくだけて
光って散った

片隅に いつも
うずくまる白い朝は
求めても遠く帰らない
かすかなぬくもりの記憶

愛し合った日々の
やさしい言葉も
すべては過去ね
泣けて涙が
流れて散った

街角で 影に
ひかれてふりかえる
だけどもう誰もいなかった
むなしいさまよいの旅よ
×