透明な明日

泣き出した世界 長い睫毛横目に
僕は透明な明日を
重いハンドル 捕まった左手
きっとなにか足りやしない

包まれた夕闇 飲み込んだ吐息
僕は透明な明日を
放った戯言 曖昧な言葉じゃ
きっとなにか足りやしない

変わりかけの信号機
まだはっきりと顔は見えない
きっとなにか足りやしない

グッバイ
この宙に舞ういらない言葉達を
飲み込んでしまえたら
きっといつかあの頃の
二人声がなくなるまで

途中でおわった映画の続きを
僕は早送りしている

グッバイ
僕らの未来といつからの電車に乗るかを
寄り添っていられたら
ずっともっとあの頃の
二人瞼閉じるまで
閉じるまで
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