坂の上の家

なだらかな坂道を
子供らが駆けてゆく
あんなにも無邪気なころが
あったような気がする
遠い昔 笑いころげ泣きじゃくり
会ったり別れたりの夕暮れに
生きたぶんだけ魂が
病んでゆくのを見てきた
歳月は忘れてゆくために
あるのだろうか
だから私
もう愛してしまうだろう
だから私
この坂をのぼってゆくだろう

なだらかな坂道で
老人が休んでる
あんなにも静かなときが
やってくるのだろうか
遠い今 ほほえんでいれるだろうか
生まれたり死んだりの夕暮れに
人はいつでも忙しく
動きまわっていた
歳月は疲れてゆくために
あるのだろうか
だから私
もう愛してしまうだろう
だから私
この坂をのぼってゆくだろう
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