雨の街で

あなたしか 愛せなくなると
感じてた 18の頃は

突然の雨
さり気なく コートを脱ぎ
私に かけてくれた人

少しだけ シャイな方が好き
言葉より確かな 仕種だけあれば

頬つたう雨
指先で たどりながら
愛を 届けてくれた人

だけど あなたには
帰る場所があって
寄り添う 私を
遠ざけた 前兆(まえぶれ)もなしに
あの日…

そして今 新しい彼と
雨の街 ひとつ傘の中に
「好きだよ」と 髪に
くちづける その横顔
とても 愛しく見える
愛しく見える…
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