はるか

どこへ向かうのかも
知らずに帆をあげた
孤独な朝焼けを
人は覚えている

生まれたところへと
帰るような旅で
気づいた星空に
輝いた北極星(ポラリス)

凍てつく風に 荒れる高波
何度も迷い 渇れた涙
だけどそのたび 顔をあげれば
時は耐えず 夢をくれた

心ははるかに続く
あまねく未来を信じれば
私がいまいることを
これでいいと
抱きしめながら

やすらぐ岸辺には
綺麗な花も咲く
それでもまだ沖へ
憧れを見たがる

出逢いと別れ ただ繰り返し
時に無力を 嘆きもした
自分にできる なにかがあると
舵を切れる 力が欲しい

心にはるかは続く
いくつも答えを確かめて
わたしがしてきたことを
胸の音に
恥じないように

心ははるかに続く
あまねく未来を信じれば
私がいまいることを
これでいいと
抱きしめながら
これでいいと
ただ抱きしめながら

そこがどこなのかは
まだわからないけど
美しい黄昏に
いつかはたどり着く
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