虫けらたちの数え唄

人ごみの中 振り返り
見上げた街は 死んでいた
ゴミ溜めみたいな 昔を想い
泣いて呟く ヤケッパチ
苦しみまとめて 通せんぼ
あれから三年経ちました

命いっぱい 睨んでも
寂しさだけが 染み付いた
心は要らぬと 無理やり抱かれ
名前も知らぬ やつれ顔
苦労の数だけ 通り雨
あれから七年経ちました

今も消されぬ 憎しみを
裂いて破った 白い指
恋など忘れた ろくでなしなら
長い手足に 焼きついた
鎖を引き摺り 通りゃんせ
あれから十年経ちました
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