あじさいいろの日々

六月の女は 紫陽花みたい
すぎた春の日々をたどる
こころはなないろ

きらめく夏のための 木綿のドレス
縫う手やすめ 曇る窓に
けむる街をみる

そうよあの時もこんな雨だった
レインコートのあの男は
傘の波にきえたわ
六月の女は紫陽花みたい
気をしずめて午后のお茶を
ひとりのみましょう

フランス映画のポスターみたいな
はげしく燃える あんな恋を
もういちどしてみたい

やがて夏になれば いい日もくるわ
夢をみれば午后のお茶も
にがくはないのよ
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