沙羅の花

思いあまって泣きたい時も
耐えるしかない夜の片隅
愛ひとすじに生きてゆきたい
女の夢は沙羅の花びら

めぐり逢いたいしあわせ遠く
嘆きばかりの多い細道
死にも出来ずに歩いてゆけば
こぼれて白い沙羅の思い出

女ですもの支えがほしい
甘いおもいの続きもほしい
どう言う花のさだめでしょうか
はかないまでの沙羅の短かさ

頬に流れる冷たいもので
ひとり目覚める雨の明け方
くるしいほどに命を思う
けなげに匂う沙羅のいとしさ
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