平戸の詩

オランダ塀の 雨に咲く
平戸つつじは ジャガタラさんの
故郷へ祈りの 押し花便り
海の向うの 異国の浜に
泣いて涙の 墨で書く

海は荒波 根獅子の浜で
沖を眺めりゃ 南蛮船が
波に浮絵の 島影帆影
揺れてゆられて 気ももめる
風は南へ 急ぎ風

聖母の鐘の音 鳴れば
九十九島に 夕陽が沈み
潮の響きも しみじみと
黒子島から 亀岡様へ
墨絵ぼかしに 日は暮れる
墨絵ぼかしに 日は暮れる
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