妹へ

茜の空の 打掛けを
纏って妹 嫁に行く
すなおで気立ての いいやつだから
何も心配しないけれど
せめて餞(はなむ)け 唄ひとつ

たまには便り してやれよ
気がかりしている 母さんに
おまえが育てて 残した花に
水をあげては 言葉をかける
見れば心が わかるから

選んだ人と 末永く
寄り添い笑顔で 暮らしなよ
たったふたりの 兄妹だから
陰でひそかに 見守りながら
祈る幸せ いつまでも
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