民話の里の物語

山形南陽 民話の里は
今も織物 宝物
守り続ける 寺がある
その名は 鶴布山(かくふざん) 珍蔵寺(ちんぞうじ)
一羽の鶴の 恩返し
夕鶴恋しや 語り継ぐ

昔昔、二井山に金蔵という若者が居りました
ある日金蔵は、仕事の帰り道
村の若者達に苛められている一羽の鶴を見て、
哀れに思い助けてやりました。
すると鶴は嬉しそうに大空高く舞いながら飛んで行ったそうです

その晩 娘子(むすめご) 訪ね来て
泊めて下さい いつのまに
こころ重ねて 連れ添えば
機織り 上手で 昼も夜(よ)も
覗かないでと 七日間
離れにこもって 精を出す

コットンコットン 気になる音に
そっと覗けば 痩せた鶴
羽を抜いては 布を織る
あの日の 命の 恩返し
心をこめた 「曼荼羅」を
残して別れを 告げました

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