鬼百合を見上げて

縁側に絵の具広げ 鬼百合の絵を描いた
上手ねとそっと覗き込んだ 優しい声
あなたのいない世界に 少しずつ慣れていった
だけどふと寂しくもなるよ 頬伝う涙1つ
あなたに見えてますか 今でもここにいます
今年も朱い鬼百合が 風に揺れている
何かを悟ったように ポツリと言ってくれた
想いのままにいけばいいと ポツリと言った
偉かったねと言ってよ 頑張ったねと言ってよ
伝えたいことが出来たんだよ 届かない言葉2つ
いつかはきっと来ると 誰にも訪れると
あんなに分かっていたのに 分かってたはずなのに
蝶々がひらり飛んで 鬼百合の花にとまる
愛された記憶がまた 胸に蘇るよ
あなたの笑顔が今 鬼百合と重なった
零余子が芽を伸ばして 命が生まれ育つ
あなたがくれたこの愛を 注ぎ生きていく
鬼百合を見上げて
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