相川の女

黒紋着流し 編笠で
踊る姿が 目に浮かぶ
妻と云う字を 消せたなら
ついて行くわと 泣いていた
ハァー佐渡へ佐渡へと 心がなびく
酔えば恋しい 相川の女

命を揺さぶる 鬼太鼓が
添えぬ二人を 燃えさせた
熱い情けの 愛の巣が
海の向こうで 待っている
ハァー佐渡へ佐渡へと 旅立つ鳥よ
俺も逢いたい 相川の女

荒磯(ありそ)に咲いてる 岩ユリは
摘むに摘めない さだめ花
寒い夜更けは ぬくもりを
せめて夢でも 届けたい
ハァー佐渡へ佐渡へと 思いはつのる
偲ぶ面影 相川の女
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