海、光る

生きて 生きて 転んで人は
見える景色の 角度が変わる
止めど 止めど すべてをぼかし
伝う涙は いつも邪魔するだけ

海の彼方を 過ぎゆく船は
長い旅路の どこを浮かぶ
叫びたいなら 叫べばいい
ありったけの 想いのままに

積荷持たぬ船は 波に揺られ 彷徨うのか ふらふらと
我持たぬ者も 人の波に 流されるだけ

生きて 生きて 下ろしそびれた
重荷のごと 積もる悲しみよ
命という旅のこの船を
嵐の中も 真っ直ぐ進めてくれ

空の彼方の 渡りの鳥は
巡る季節に 何を思う
濁すことなく 過ごした日の
寂しさも 振り返らずに

群れはぐれた鳥に こころ重ね 祈る声は 誰の為
夢を追う者は 群れにひとり 別れを告げる

生きて 生きて 愛しそびれた
愛しい人 つのる悲しみよ
命という旅のこの船を
迷いの渦も 明日へと進めてくれ

失敗全部の数よりも
後悔の数が少なけりゃ
はっきりしっかり幸せと
どんな日も胸を張っていい
嗚呼 海の 空の 青さが こころ 染めてゆく

生きて 生きて 下ろしそびれた
重荷のごと 積もる悲しみよ
命という旅のこの船を
嵐の中も 真っ直ぐ進めてくれ

荒波を越えて いざ ヨーソロー
この声よ 響け 海を 空を 越えて
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