嘆き


窓をぬらす雨 暗い灯影
お酒だけ今は わたしの友だち
肌に煙草の火 つよく押しあて
あの人の未練をたちきりたいの
風が変わるたびに
枝をはなれる木の葉のように
流される いのち

夜は更けてゆく 胸の奥に
今もあの人の靴音がひびく
甘い接吻(くちづけ)も汗の匂いも
瞬間(ひととき)のはかない夢ものがたり
風が変わるたびに
枝をはなれる木の葉のように
流される いのち

怨むこころにも 疲れはてた
涙で昨日がもどるはずもない
夜よ眠らせて この悲しみを
いい夢で明日を迎えたいから
風が変わるたびに
枝をはなれる木の葉のように
流される いのち
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