夕虹

土砂降りの街を逃げ出して
適当な屋根の下に二人
折り畳み傘じゃ小さすぎて
濡れた肩をただ さすっていた

きっとすぐに止むはずと 笑いながら
時間つぶし「お茶でもしませんか?」
なんて言えるはずもなくて これじゃ不器用すぎて
近づけないまま…

ずっと あふれてゆく
この気持ちの言葉探している
「好き」の二文字では 表せない胸の痛み
触れてみたくても
触れたらすぐ 消えてしまいそうで
また遠くで ただ遠くで 見つめている夕虹を

雨のあと片影濡らす 夕虹を
夜が来ても焼きついて離れない 夕虹を

「いつか」ばかり期待して
当てにならない天気予報
数字じゃ解けないことだらけ
あの日から 切なさが降り止まない

雨続き薄暗かった毎日に
ひとすじの光をくれた人
それは蜃気楼みたいで だけど美しくって
儚げな君

もっと 瞳の奥
宿る虹をそばで見ていたい
願ったってこの手を すり抜けてく淡い光
蒸し返す暑さも
忘れるほど 時が止まるように
またぼんやり ただぼんやり 見惚れている夕虹に

西の空に太陽が 雲間から顔のぞかせた
僕らの明日は 晴れになるだろうか
どっちでもいい もうこのまま君と…

ずっと あふれてゆく
この気持ちの言葉探している
「好き」の二文字では 表せない胸の痛み
触れてみたくても
触れたらすぐ 消えてしまいそうで
また遠くで ただ遠くで 見つめている夕虹を

雨のあと片影濡らす 夕虹を
夜が来ても焼きついて離れない 夕虹を
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