scar;prayer

夕立に背を押され
夜へと逃げた僕らは
何処へも行けず ただ立ち尽くす
明日もない

穏やかさの欠片を落としてしまって
美しさの意味に悩んだ
そうやって生きて
生きていくんだね
この先ずっと

遠くへ旅立ってゆく友よ
僕の事は忘れても
戦ってきた あの瞬間だけは
嘘にはしないで

果てしなく続く道
その先が見えることはなく
戦いの場所でふと空を見る
雲もない

せめてもの救いはひとりじゃなかった
そう思うことで息をした
欲望まで捨てられなかったから
温め合うの

'もしも'の世界に閉じ込めないで
まだ やり遂げたいことがあるの
終わらせるのもこの手だとしても
ここで生きていくよ

脈打つ音が聞こえる
ふたつはひとつになってゆく

霞がかっている
そんないつもの景色の中で
僕の左手で繋いだ
君の右手はまるで同じだった
悴んだ手を握って
晴れた空を見たいだけだ
望む君に出会うために
僕はただ目を閉じる
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