真冬のウサギ

くちづけより ほほえみより
ときめきより 欲しいのは
遠ざけてる愛の言葉 なぜなの

あなたがいる わたしがいる
何か違う いつもとは
こぼれそうな赤い涙 こらえた

壊れかけた噴水の横
ポツリ ポツリ 離れて歩くだけ
ふたりには寒すぎる

真冬のウサギなのよ いつだって
白い雪の中めだたない
恋は下手なのよ いつだって
どこにでもいる女の子ね

さよならまで 悲しみまで
傷つくまで もう少し
ひと思いに決まり文句 ください

あなたの夢 わたしの夢
今は違う あの頃と
せいいっぱい作る笑顔 くずれた

寂しすぎる黄昏れの街
フワリ フワリ 行くあてもないから
ふたりとも黙り込む

真冬のウサギなのよ いつまでも
白い雪の中さまよった
春は来ないのよ いつまでも
このバス停で見送ってね

真冬のウサギなのよ いつだって
白い雪の中めだたない
花は咲かないよ いつだって
次の約束しないままね
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