白い小ゆびの歌

白壁土蔵の つづく路
鳥が三羽 茜空
指きりゲンマン また明日
白い小ゆびの むかしの歌よ
おさげの髪の 赤い花 赤い花

鏡に十九の 月若く
はじめてさした 紅化粧
一二(ひいふう)数えて もう三年(みとせ)
秋も淋しい わたしの小ゆび
紅さしゆびの 名もあわれ 名もあわれ

わたしは小ゆびを じっと見る
夕やけ小やけ 丘の上
さよならこだまも 呼んでいる
白い小ゆびの 乙女の園に
幸せの花 いつ開く いつ開く
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