大利根月夜

あれを御覧と 指差す方に
利根の流れを ながれ月
昔笑うて ながめた月も
今日は 今日は涙の顔で見る

愚痴じゃなけれど 世が世であれば
殿のまねきの 月見酒
男平手と もてはやされて
今じゃ 今じゃ浮世を三度笠

もとをただせば 侍育ち
腕は自慢の 千葉仕込み
何が不足で 大利根ぐらし
故郷じゃ 故郷じゃ妹が待つものを
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