落日

気味が悪いことばっかり見て気持ちが悪くなったって自業自得
人見知り特有のぎこちなさは瞳を覗き込めば分かるでしょ

ありふれた魂の形はその分誰にでも嵌まるパズルのピース
いつどこでも同じ顔をしても好ましい
限られた残り火が消える風の音がこだまする宣い合う窓外の喧騒

あ、朝の夢がまた目蓋に残る真昼に浮かぶ白い切れ端
あみだで決めたみたいな人生に意味があると信じている日々が
今ここで変わることを恐れるのならきっと惜しいものに
満ち溢れたなんて思ってた、どうせ大してぱっとしないお宝
貴方の声で操作して、体は早く鈍化して
それから、どう歩いていけばいいか分からなくなった

ひどく軽い言葉尻だけ腐したくなるような日が増え続けるのは
理由もない妬みや怒りでもない、汚れた朝の悪あがき

ありふれた魂の形が外殻を象る化け物なら
今、目の奥から針がとんがって飛び出してくる
浮き彫りになるほど名前を持たない病でさえ
液体になって下に落ちるだけ

死にたいくらいじゃないけどずっと息がし辛くて世界が狭い
いの一番走ってみたら転け気付けば最後尾、もう新刊はない
とてつもない隕石が降って溜め込んだ本を燃やしても
この身体さえ俺は自由に出来たなら

まだ与えられた意味にそぐえなくて秋、未だ鳴く蝉にも苛ついた
暖かささえこの身が受け入れていればとか、今更

明日は何処かと不乱に探して動けど、
その動きがとても見てはいられない
気持ち悪い踊りに見えると言う誰かに怯えている日々が
今ここで変わることを恐れるのならきっと惜しいものに
満ち溢れたなんて思ってた、どうせ大してぱっとしないお宝
貴方の声で操作して、体は早く鈍化して
脳に埃が積もる、喉に息詰まる、ひたすら落ちていく
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