歩道橋

午前五時過ぎたのに暗い どしゃぶりの歩道橋
ほそい肩ふるわせてひとり 君が駅へいそぐ
愛してるそのくせに 愛が云えなくて
つかまえることさえも 夢のなかか
バカな バカな バカな俺なのさ
かえられない思い出がひとつ
ふりしきる雨に 消えてゆく

五月雨のつめたさにぬれて よりかかる歩道橋
さみしさのいたわりに泣いた 日々はどこへゆくの
愛してるそのくせに なにもできなくて
ただそれがまごころと いつも逃げた
野暮な 野暮な 野暮な俺なのさ
いま頃はあの駅のすみで
ただひとり 何を思うだろう
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