頬が乾くまで

大切にしたのは
ポケットにあったキャンディのような
色褪せぬこの想い
それだけなのかもしれないから

手放さないでいて
あなたはきっと演じてしまうから
欺かないでいて
心の奥で涙こらえる誰かを
あなたを

紡ぐ声が震えるなら
言葉にしなくてもいいから
ずっと自分を抱きしめて待っていて
すぐにはぐれてしまうなら
時を止めたって構わないんだよ
いつか頬が乾くまで
晴れていますように

手放さないでいて
あなたはきっと信じていられるから
突き放さないでいて心の奥で花をたずさえる誰かを
あなたを

続く愛が救えるなら
過去を繰り返してもいいなら
きっと 尖った強さもなくていい
それでも溢れてしまうのは
優しく包んで置いていった温もりの
種が芽吹くまで
水をあげるためだ
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