赤い轍

遥か凍てつく大地に
根も葉も持たぬ種が芽を出す

空に嫌にきな臭い
火のない煙が白く揺れる

消えかけた炎が尽きる時
激しく燃え 煌めくのはなぜ

流れた赤い血が 体を駆ける痛みが
生きている証を 熱く胸に刻む
不埒な欲望に 絡み付く不安殺して
抗えぬさだめに 身を焦がせよ
まばゆい光の 一寸先を睨んで

どこか森の深くで
姿隠した獣が叫ぶ

木々につけた印が
道なき樹海に道を刻む

遠ざかる意識の片隅で
それでもまだ 夢見るのはなぜ

したたかな赤い血が 絶望を塗り替えて
頼りない明日を 希望の色に染める
あふれる涙で 世界が不意に歪んでいく

赤い轍を辿る 振り返れば
自分という名の 果てない歴史の旅

流れた赤い血が 体を駆ける痛みが
生きている証を 熱く胸に刻む
不埒な欲望に 絡み付く不安殺して
抗えぬさだめに 身を焦がせよ
絡まる運命の 糸を断ち切れ今
まばゆい光の 一寸先を睨んで
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