秋の夜

和らぐ暑さの只中に
涼風至りては
ヒグラシかなかな鳴き出せば
ひっそり秋は立つ

金木犀の匂いに恍惚として
鈴虫たちも唄い出せば
肌寒い夜に一人 感じる静けさ
秋の夜こといとあはれ

静寂な宵の裏側に
遊戯を愉しむ若人たち
知らぬ間夜更けの風吹けば
やがて皆飛び立つ

金木犀の匂いに恍惚として
鈴虫たちも唄い出せば
肌寒い夜に一人 こんな夜には
キミに逢いたいな

金木犀の匂いに
金木犀の匂いに
金木犀の匂いに
秋の夜こといとあはれ
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